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2007年5月

2007年5月29日 (火)

Photographer's choice.2

この前ご紹介した【森山大道/「記録」7号】写真展に行ってきた。しかも、本人が来館してトークショーが行なわれた日に。

森山大道という写真家は、私が生まれる前から活躍している大御所だが、近年になってNYや欧州で注目されるなど、時代の最先端的な人気を誇っている。そんなわけで、トークショーも、アクセサリーっぽく首からクラカメぶらさげた若者達で超満員。それに混じって、私を捕まえて「お姉ちゃんも学生さん?」と尋ねてくる老眼とおぼしき非若者も居たりして(「ワシャこういう写真は分からんわ。撮った人の話しより、この写真がエエっちゅう人に理由を聞きたい」と、大声で言っていたのが、笑えた。)、なかなかユニークな集いだった。しかもワンドリンク付き♪ 私も缶ハイネケン片手に、大道氏と直接話しする機会を得た。

私が森山大道を知ったのは、かつてアサヒグラフに連載されていたフォト&エッセイ【犬の記憶・終章】だった。彼のトレードマークである「あれ・ぶれ・ぼけ」(画質荒れ・手ぶれ・ピンぼけ)写真は、私は積極的に良いとは思わなかったのだけれど、文章がスコブル上手くて面白かったので、「ライター&フォトグラファー」としては憧れの存在。なので、「森山さんにとって‘写真と文章’はどんな関係ですか?例えば小説とか、文章の方をメインにしようと思ったことはありますか?」と、質問してみた。すると、「文章を書くのは辛くて辛くてしょうがない。しかも散々苦しんで書いても所詮、一流の文章家には敵わない。でも写真なら、もっと楽にできて、しかもソンジョソコラの人には負けない。だから今は、もう写真だけ。文章は書かない。」との意外なお答え。。。何でも実際に本人に聞いてみないと分からないもんだなぁ。 このデジタル時代の只中にあって「(モノクロ手焼き)写真以外のメディアには全く興味がないんだよね。」と、強がりも古臭さも感じさせずサラリ言い切ってしまう森山大道は、やっぱり、えらくカッコ良かった。それは何も「あれ・ぶれ・ぼけ」が良いとか、デジタルが駄目だとかいう意味ではなくて、要するに、闇雲に時代や他人に追随するのではない、オリジナリティと「確信」を持って創造された作品(作者)には、おのずとカリスマ性が宿るものなのだなぁ~ということを、改めて認識させられた「ふぉとみっちゃん」でした。

さて、本題のPhotographer's choice 懲りずに第二弾。 注)イワズモガナですが、森山大道とは完全に切り離して御覧ください(^^;)

2l_pro2

[DATA] NikonF80+Nikkor50mmF1.4, P/-0.3補正, No triming

この(歪んだ)アングルで表わしたかったのは、二人の真っすぐな視線です。

【ふぉとみっちゃん☆りこめんず】

☆森山大道『犬の記憶・終章』←写真に特に興味なくても楽しめる「青春の記録」本。http://www.moriyamadaido.com/bibliography/pages/026.htm

☆camera[ai] ウェディングフォト【新作紹介】をUPしました。 http://homepage3.nifty.com/photo-michi/07latest.htm

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2007年5月24日 (木)

モダン・タイムス -メール3連発-

メールその1: 嵐山においしい串やさんがあるのでどうですか? by高校時代の友人

先週末、撮影中にケータイ誤操作で高校時代の友人に電話をかけてしまっていた。それがもとで久々の再会に。彼女オススメの串カツ屋さんはあいにく休みだったけれど、その傍にあったスペイン料理店でパエリア・ランチ。

Paella_1

飛び込みで入ったにもかかわらず味も量も大当たり~。おまけに運転は彼女にお任せして、私だけ昼間っからサングリア♪ 食後は修学旅行生に混じって、桂川を眺めながら2時間くらい喋りこんでしまった。思い出ばなし、近況、将来の希望と不安。。。「あんたホンマ変わらへんな~」とか、言ったり言われたりしながら。

Arashiyama

ひとり黙々と撮影→編集を繰り返す毎日の中から不意に連れ出していただいて、スキッ とリフレッシュ!あれは誤操作なんかではなく、無意識のラブコールだったのかな。

メールその2: 元グリニッジ住人にショックな出来事があったのでこれは知らせねばと思い… byグリニッジ時代の友人

それは5月21日に起きた、カティ・サーク号の火災を知らせてくれるメールだった。カティ・サークは(紅茶のキャンディ♪じゃないよ。)、19世紀に中国から英国まで紅茶を輸送した歴史的な名快速船(ティークリッパー)であり、現存する世界唯一の帆船。引退後の1954年からは、ロンドン南郊の町グリニッジに永久停泊して一般公開されていた。カティ・サーク号が展示されている【カティ・サーク・ガーデン】は、世界中から押し寄せた観光客が船の前で写真を撮ったり、中へ入るため長蛇の列を作ったりして、いつも賑わっていた。住人にとっても、船を横目に見ながらスポーツをしたり大道芸を見たり、近くのマークス&スペンサーやフィッシュ&チップス屋で買って来たものを広げて飲み食いしたり、あるいは、テムズ川の風を受けながらボ~っと日向ぼっこしたり_。まさにカティ・サークとグリニッジは切っても切れない関係だったのである。さらに私にとっては、撮影を担当していた【Riverfront Jazz Festival】のメイン会場の1つとしても、思い出ぶかい。

13_1oct_superior

そんな“グリニッジ・ピープル”の心の拠りどころである、あの美しい船(もちろん英国の重要文化財)が8割も消失_ しかも放火の疑いがあるという。とはいえ、修復作業のためにマスト部分を含む半分以上が持ち出されていて無事だったというのが、せめて不幸中の幸いだったけれど_。焼け落ちた船を目の当たりにしている現グリニッジ住民のショックは如何ばかりか…そして、遠くでただニュースを聞くことしかできない我々元住民も傷ついている。もし放火であるとしたら_ ありとあらゆる「破壊行為」ほど愚かで卑劣なものは無いということが、また1つ実証されたことになる。。。

メールその③: チケットは確保いたしました。 by日本チャップリン協会

先日、母のお供で関西合唱団の定期演奏会を観に行った。そこで期せずして、ヴォーカル・アンサンブルのア・カペラによる【「ライムライト」のテーマ】(*テリーのテーマ)を聴くことができ、全身に鳥肌が立った。パフォーマンス自体が息を呑む素晴しさだったこともあるし、生演奏の「コンサート」として体験するチャップリンの旋律が、あまりにも純粋で美しすぎて_。映画の監督・脚本・主演のみならず、音楽の才能まで授かったチャップリンを知れば知るほど「神はエコヒイキをされる。」(映画【アマデウス】より)という気にもなるけれど、本当に恵まれてるのは、きっと、その天才が宿命を背負いながら生み出した芸術を無邪気に享受できる私達のほう。そのチャップリンの映画と音楽を、フル・オーケストラによる生演奏付き作品上映という形で味わえる催しが、6月3日(日)京都会館で開かれる。

私が説明するよりずっと優れたチラシが届いたので、一部抜粋して、ご紹介させていただくことにした。

Modern_times

<上映会の詳細> http://www.kyotokaikan.org/chaplin/Chaplin01_Main.htm

皆さん、当日、会場でお会いしましょう♪

【ふぉとみっちゃん☆りこめんず。】

☆イギリスの田舎とB&Bめぐりvo.2 http://blog.goo.ne.jp/t4-2

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2007年5月20日 (日)

Photographer's choice

ウェブサイト CAMERA[ai] のウェディングフォト【新作紹介】をUPしました。

http://homepage3.nifty.com/photo-michi/07latest.htm

なんかキザな表題になってしまいましたが(#^^#)当ブログでは、ウェブの方で御紹介している組写真の中から1枚チョイスして、ちょっとお話ししてみたいと思います。

その1枚というのは、こちら―

Weddingfoto

【Data】NikonD80+Nikkor85mmF1.8, P/-3補正, No trimming, Photoshop色削除+Red/Green/Blue調整

ポートレイトは、被写体の頭の先まできっちりフレームにおさめて撮影するのが基本です。ましてフォーマルなウェディングフォトにおいて、ベールのトップやドレスの裾を切るような「無茶苦茶な」フレーミングは、伝統的にはタブー視されてきたといってよいでしょう。それでも私は、こういうフレーミングで思わずシャッターを切ってしまいます。 挙式リハーサルを終えて控え室へ向かう花嫁_ その、本番前の高揚と緊張が入り混じる心模様や、ドレスの優雅でちょっと危なげな動き、衣擦れの音など_ 「形」にならないものを写真に写し込もうとすると、自然と「形」を崩したフレーミングになるのです。それは、「正しい」フレーミングなんて正直あまり意識していなかった(最も恐いもの知らずだった旧き良き)ウェディング・フォトグラファー駆け出しの頃から、プロとして原則は基本に忠実な撮影を心がけている現在まで変わりません。このようなフレーミングが観る方にどのような印象を与えるのかは定かではありませんが、撮り手として「自分らしい写真だな。」という気がする1枚です。

【ふぉとみっちゃん☆りこめんず】

☆ようやく地元、京都の写真展情報→森山大道「記録7号」http://www.artzone.jp/jp/exhibitions/54moriyama/index.html

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2007年5月11日 (金)

母が捧げる旅ブログ

今年の2月、母親が心筋梗塞になった。

スゴイたまたま、発見→措置が迅速に行なわれたおかげで、大病のわりには事なきを得たのだけれど、あの一連の出来事は未だに思い出すだけでゾゾッとする。

平凡な毎日が明日、突然崩壊しても何の不思議もない

ということを現実の世界で実感したのは、阪神大震災以来のことだった。

だから、今できることは今しかできないことかもしれない

そう身につまされることが、その人の意識や生き方に微妙な変化をもたらす。

母は入院中、イギリスに関するエッセーを読んでいるうちに、自分も自分なりのイギリス旅行記をまとめてみたいと言い出した。「もうイギリス旅行は無理かもしれない」との思いがよぎったのか、逆に、じっと寝込んでいる間に新たな執念が沸き起こったのか、あるいは、一向にイギリスのフォト・エッセーがまとまらない我が子「ふぉとみっちゃん」にシビレを切らしたのか_ とにかく、退院して徐々に元気を取り戻すと、本当に母は原稿用紙に向かって鉛筆を走らせはじめたのだった。でも、どんどん書き進めていくうちに、だんだん元気がなくなってきた。

こんなに一生懸命書いたところで、誰が読んでくれるっていうのかしら。。。と。

uuu...自己満足では満足できない、老いてなお血気盛んな我が母上。。。ゲニおそるべし。しかし、ここで元気になってもらわないとアタクシも本当に困るので、そんなら1人でも多くの方の目に触れられたら_と、このたび母のブログを開設いたしました。題して<イギリスの田舎とB&Bめぐり>。ズボラでヒネクレモノの「ふぉとみっちゃん」が書いても素朴な「イギリス記」にはなりませんが、母のは、イギリス好きの気持ち、旅する喜び、そして旅先の細やかな体験や情報が素直に表現されていて、素直に読んで楽しめるブログだと思います。まずはチョット覗いてみていただけると、母娘トモドモとっても嬉しゅうございますm(_ _)m

それが、「母」に「今」できること。 そして、「娘」に「今」できることは。。。

それは、「母親の喜ぶ顔が見れる。」ってことなんだなぁ~って、やっぱり、こういうことがあると、思うわけなんです。でも、その母というのが、血気盛んなことに加えて、ナカナカ夢多き_ もしくは欲深き女性でして、娘が家事もこなし、ビジネスも大成し、作品も世に出し、伴侶も得て、子供も産むことを望んでいる。 ンなアホな~ だったらアナタがもっと賢ク可愛ク産み・育てといてくれなくちゃ!・・・なんて憎まれ口たたいても自分が悲しくなるだけなので、せめて「母親の悲しむ顔を見なくてすむ」よう、「ふぉとみっちゃん」として「今」できる限りのことはやろうと_ すると結果は後からついて来る・・・か、来ないかは、ともかくネ(^^;) 

もうすぐ母の日♡

Rosewindow_1

<イギリスの田舎とB&Bめぐり> http://blog.goo.ne.jp/t4-2

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2007年5月 5日 (土)

訂正<ヒュー・グラント追記>

『アクターズスタジオ・インタビュー/ヒュー・グラント自らを語る』は、確認したところ6日ではなく、5月7日(月)0:00am~でした。お詫びして訂正いたしますm(_ _)m

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ヒュー・グラント追記

5月6日深夜0時、BS2で『アクターズスタジオ・インタビュー』のヒュー・グラント登場回が再放送されるそうです。

司会の(権威ある)オッチャンをブリティッシュ・ジョークを武器にタジタジにしてしまう様子は歴代の名優が登場する当番組の中でも秀逸!素のヒューは映画に負けず劣らず、とにかくオモロくて頭の回転が早くて― 意地が悪い(^^;)(同じ英国俳優でもジュード・ロウだと、こうはならなかった)。「ふぉとみっちゃん」的には客席に居る司会者の奥さんの顔をシッカリ見ようと、胸ポケットの眼鏡をサラリとかける一場面が最高~ って、あんまり書くとまた変態あつかいされるので、このへんで。

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2007年5月 3日 (木)

ヒューさま&女王さま

最近、映画を2本観に行きました。

まずはヒュー・グラントの最新作『ラブソングができるまで』。

Musiclyrics_2 

<公式サイト> http://wwws.warnerbros.co.jp/musicandlyrics/

これ面白かったなぁ~。ヒューを世界一男前だと思っている「ふぉとみっちゃん」のような♀に限らず、全てのハートウォーミングストーリー好き、そして音楽(特に80s)好きが、心から楽しめる作品となっております。出演作品選び(決め手はシナリオらしい。)に定評のあるヒュー・グラント、今回のチョイスも実に心憎い。

今回ヒューが演じるのは、80年代に『POP』というアイドル・バンドの一員として一世を風靡し、今は昔の栄光を糧に細々とイベント巡業して食いつなぐアレックスという男。“忘れられたスター”という役どころは、決まってアル中か何かで、悲壮感たっぷりに演じられるのが常だが、アレックスは飄々としていて、それなりに現状を楽しんで暮している風なのが面白い。

現実でも、「有名バンドの復活」や「元セレブのリアリティ番組出演」が大流行りの昨今では、“生き恥さらすは武士の名折れ”なんて感覚も希薄化しているようだし(ひと昔前のスターはそんな感覚持ってたハズ_西洋人といえども)、過去を売り物にすることでそれなりの人気と収入が得られるようになっている。私はイギリス滞在中、ちょうど『デュラン・デュラン』再結成の過程をリアルタイムで目撃した。初めのうちは「よせば良いのに―」「誰、このオッサン達」と冷ややかだった大衆の反応が、彼らの衰えぬパフォーマンス(まぁ容貌はともかく…)、歳月や逆境を乗り越えた「味わい」、そして、80s特有の「ミディアム・テンポでメロディアスかつビートの効いた」楽曲に触れるにつれ、80sを知らない世代を巻き込んで注目→リスペクト→熱狂へと変化していったサマは、なかなかドラマチックだった。映画に出てくる『POP』の曲調や“腰フリ”は『ワム!』っぽい感じがしたけど、どうも私は、アレックス=ヒューのイメージが『デュラン・デュラン』とダブってしかたがない。

80sといえば、その『デュラン・デュラン』をはじめ、『カジャ・グー・グー』『カルチャー・クラブ(ボーイ・ジョージはゴシップだけは現役ですなぁ)』『アンダム&ジ・アンツ』etc...といった“英国ビジュアル系”バンド花盛りの時代であり、また、ヒュー・グラント自身が『モーリス』という(ある種)“英国ビジュアル系”映画で妖しく美しくスクリーン・デビューを果たした時代でもある。つまり、80s“英国ビジュアル系”だった「元アイドルスター」をヒュー・グラントが演じるというのは、それ自体、ちょっと虚実ないまぜっぽい「遊び」が入っているように思う(もっともヒューは90年代に『フォー・ウェディング』で一足早く(そして昔以上に)ブレイクしてますけど)。そんな調子で、この映画には「80sネタ」や現代ミュージックシーンに対する皮肉をこめた「楽屋落ち」的ギャグが随所に散りばめられており、観る者を飽きさせません。

なんて、ゴチャゴチャ書いちゃったけど、80sを抜きにして、普通のラブコメとして観ても_普通に面白い(共演のドリュー・バリモアも好演)。

“男と女の関係は、歌における曲(music)と詞(lyrics)のようなもの。”という本作品のテーマがどのような形で現れてくるか、それを観てどう感じたか_ パートナーや友達や家族と、或いは1人で思いをめぐらすってのも、オツなもの。でも恋愛映画って、気の置けない友達と観て、帰りに美味しいものでも食べながら、あーだ×こーだ論じ合うのが1番盛り上がります♪

さて、もう1本は、昨日見てきたばかりの『クイーン』。

070118_queen_main

<公式サイト>http://queen-movie.jp/

本当は母を連れ出して、もう1回ヒューを観に行くモクロミだったんだが、「あたしゃそれより『クイーン』が観たい」という母の一声で、お供して観て参りました。正直、「ふぉとみっちゃん」はロイヤルファミリーつうものに殆んど興味ないんですが、この母親に薦められ本や映画を見たり、また、otochanがイギリスへ遊びに来るたんびにウィンザー城やバッキンガム宮殿の中を一緒に見学したりして、気がつけば色んなロイヤルファミリー・グッズ(図録や絵皿やキーホルダーなんか)が手元にあったりする。

これは、絶対イギリスしか作れない映画だ。そもそも日本には、実在しかも現役の皇族や首相を主役に、こうした人間臭いドラマを作る土壌も能力も度胸も無い。また、アメリカで仮にブッシュを主役にした映画を作ったら、完全な美化か徹底した揶揄か_ いずれにしても大げさで一面的な描き方しかできないような気がする。しかし、イギリスは違う。

表向きはポーカー・フェイスの威厳を保ちながらも、内面では家庭問題や大衆の反応に終始動揺しているエリザベス女王。若さと人気の絶頂にありながら(このころが懐かしいだろうな~)女王の前では卑屈なニヤニヤ笑いをしてしまうブレア首相。自分達の下世話な好奇心が悲劇を招いたことは棚に上げて王室ばかりを非難するマスコミと一般大衆。その大衆から「人民のプリンセス」と祭り上げられてはいるが、残された映像や写真から「顔だけ良い女」の素顔が見え隠れする故ダイアナ元妃…こうした、自分達の【凄くないところ】を自分達自身でユーモアを織り交ぜながら巧みに表現し、面白がってみせることで、自分達のことを【逆に凄いでしょ?】と表現してしまう芸当は、イギリスの得意中の得意。そして、それを観た者は、知らず知らず「なんかイギリスって凄いなぁ~」という気にさせられてしまう・・・ それこそが、イギリスの(良くも悪くも)凄いところだと思う。

そんなイギリスの凄さが、凄い演技と凄い演出で堪能できる『クイーン』は、異様に凄い映画といえるかもしれません。「ふぉとみっちゃん」なんか、観ていてソラ恐ろしさすら感じてしまいます。

余談ですが、エリザベス女王が日常的に愛飲している紅茶は、王室御用達の高級茶葉ではなく『PG tips』という、スーパーなどで大箱売りされている格安茶葉(但し味は良い)だという記事を読んだことがあります。映画の中で、お茶の時間に女王がティケーキにジャムを乗っけてかぶりつこうとした途端、ブレア首相から電話が入り、「お茶が冷めてしまう!」と夫のフィリップ殿下は憤慨し、食べ損ねた女王は一瞬ベソをかいたような表情になる_ というシーンがあるのですが、イギリスの典型的な老夫婦そのものの2人の態度と共に「女王は、こんな豪華なティセットで『PG tips』を飲んでるのかなぁ」と連想して、なおさら可笑しくなってしまいました。妙に印象に残るシーンです。

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