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2006年9月 1日 (金)

小沢健二

私がまだ大学の研究室に居た頃、後輩の男の子からラブレター代わりにもらった1本のカセットテープ(「ふぉとみっちゃん」にも、そんな時代があったのだ~)、それが小沢健二の『LIFE』でした。そのカセットを暗室や寝床で今も聴き続けている私…つまりは、そのコよりもオザケンの方に惚れてしまったのでした、チャンチャン

私にとってオザケンの魅力は、ずばり『存在の耐えられない軽さ』。

飄々と勝手気ままに生きている(人を喰った)ような歌と歌いっぷり―だけど、よぅく耳を澄ませると、(イカニモ深刻ぶった音楽からは決して感じられない)鋭さや哀しみが、そこはかとなく伝わってくるのです。こんな粋で高度な音楽表現は、本物の天才にしかできないことでしょう。

しかも、「(自分=)王子様。」だとか「(彼女=)仔猫ちゃん。」だとかいうようなオザケン・ワールドに対して、「一過性の流行」とか「調子に乗るんじゃない!」みたいな評価をしたがる『世間』というものの中で、“オザケン”は、存在し続けるには余りにも『軽い』―かといって、その軽さを失くしてしまったら、もはや存在価値をも失くしてしまう―そんな、いわば宿命的に『はかない』存在だったのだと、私は『LIFE』を聴きながら感じずにはいられません。

♪いつだって おかしいほど 誰もが誰か 

愛し愛されて生きるのサ

それだけが ただ 僕らを悩めるときにも 

未来の世界へ連れてく♪

こんなに『軽い』―鋭くて哀しくてはかない歌(アーティスト)が、今のこの世間に存在するんでしょうか。

さて、今どきオザケンも何も無いのかなーと思っていたら、私以上にスジガネ入りの(歳は十以上若い)アスカちゃんという仲間を発見!彼女から「(オザケンがソロ・デビュー前に所属していた)『フリッパーズ・ギター』の復刻盤CDが発売されますよー」という情報を得ていたので、昨日、ウェディング・アルバムの納品の帰り、梅田のタワー・レコードへ寄り道。フリッパーズは作曲とヴォーカルがオザケンじゃないし、買わずにちょっと見るだけ…のつもりが、モニターに映し出された、10何年かぶりに見る「動くオザケン」の姿にすっかり心打たれて、思わずDVDを買って来てしまいました。

ナカナカ惚れない代わりに、いったん惚れたらトコトン想い続ける「ふぉとみっちゃん」なのであります―いや、ほんと。

注1)『存在の耐えられない軽さ』という小説(ミラン・クンデラ、集英社文庫)および映画も大変な傑作です。

注2)オザケンのオジサン、(指揮者の)小澤征爾が書いた青春自叙伝、『ボクの音楽武者修行』(新潮文庫)も、私が海外へ出るとき座右の書としているメチャメチャ面白い名著です。

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コメント

ふぉとみっちゃん、l更新早いな、めずらしく。僕もこの歌好きです。

投稿: ありまさ | 2006年9月 3日 (日) 00時40分

わぉ。ありまさサンから「小沢健二」へのコメントがまっさきに届くとは思わなかった。やっぱ、オザケン・ファンって裾野が広いのねーていうか、JUST・オザケン世代というのは、どーも私よりひと世代下らしい。何せ「オリーブ」の全盛期だったから(―写真が良い雑誌だったので私は大人になっても愛読してましたが)。
更新、めずらしく早いでしょ。それは、ここんとこずっとパソコンの前で作業してるから。そして、ウェディング・アルバム編集とウェブサイトの大改装とブログの更新を交互にやっているのです。目バシバシで肩コリコリだけど、やれるときにはやっとかないとね…またパタッと止まるかもしれませんが。
いつもチェックしてくれてて、どうもありがとう。また気が向いたときコメントください。

投稿: ふぉとみっちゃん | 2006年9月 3日 (日) 10時15分

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